ライター×マインド

企業サイトには載らない「フリーランスになって良かった」本質的利点

「フリーランスに興味があるけど、企業サイトに書かれていることは表層的でつまらない」「企業の依頼を受けたWebライターが既存情報を切り張りしているだけ」

フリーランスになるメリットをテーマにしたネット記事を読む際、こんな印象を抱く人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、2016年に独立したフリーランス歴4年のショウブ(@freemediwriter)が、超個人的に「フリーになって本当に良かった」と思うその本質的な理由を書きます

それは、

  • 全てを自分のせいにできる
  • 生活をデザインできる
  • 死をより意識できる

の3つであり、これらを幹にさまざまなメリットが枝葉のように派生していきます。

どういうことかそれぞれ説明していくので、フリーランスに興味のある人は参考にしてみてください。

全てを自分のせいにできる

3つの中で根幹をなすのがこれです。

フリーランスに興味があるという人からツイッター上で、「独立して最も良かった(変わった)と思うことは何か」と聞かれた際にぼくはこう答えました。

ちょっとマッチョで厳しい考え方のように思われるかもしれませんが、あらゆるものごとを自分に引き付けて考え、他人のせいにしなくて済むのはぼくにとってすごく気持ちのいいことだとわかったんですね。

前提として、フリーランスは、どんな仕事をするか自分で選べます

ぼくは、

  • 自分が嫌だと思う仕事をしない
  • 嫌だと思う人と仕事をしない

この2つの基準を仕事を選ぶ上で最重視していて、それを継続しているので、今までにネガティブなストレスを感じたことはありません(締め切りにどう間に合わせるかなどはポジティブなストレスなので)。

そして、自分が「よし受けよう」と思って始めた仕事に関しては、仮に途中で何かトラブルがあったとしても、それを人のせいにしたことはなかったように思います。

「この仕事をする」と判断し、その行動を選んだのは自分なので、外的な要素に執着し続けることはありませんでした

嫌な仕事を続けているのはそれを選んでいるから

「仕事を選べるのはあなただからでは?」「嫌な仕事でも食べていくためにやってるフリーランスもいるでしょう」

読者の中にはこんなことを思う人がいるかもしれませんね。

仮にそんなフリーランスの身になったとして、「嫌な仕事でも食っていくためにやる」という「選択をした」のは「自分」であるわけです。

会社員は基本的に会社の方針に合わせる必要があり、上司の指示に従わざるを得ないケースが多いと思うのですが、フリーランスはそうではありません。

依頼を受けるか受けないかを自分で選べますし、途中で「やめておけば良かった…」と思う仕事があったとしても、それを完遂すれば次回から断ればいいだけです。

フリーランスとしての業種や技術、または経済的な事情などからやむを得ず嫌な仕事を続けているとすれば、そのような状況を招いている理由は自分にあります。

たとえばぼくは2017年から営業をしていないので、

いい仕事と出合わないんだよね

と思うとすれば、「それは営業をしていないからそうだろう」という話ですし、もし営業を続けていても成約できないときは、

  • アプローチ先の選定方法
  • アプローチ方法
  • 身だしなみ
  • コミュニケーションの質
  • 自分の実績や技術

こういった要素に細分化してそれぞれがどうかを考え、課題があれば手数を打ちつつ改善を図り続けるのみです。

少なくとも、外的な要素のせいにしていては成長はないですよね

時代が変わり続ける中で自分が変わらない(成長しない)と、結果的に後退していき、後退するとサバイブできなくなる可能性が高まるわけなので、フリーランスにはそもそも、自分の状況や仕事の出来・不出来を人のせいにする余地はないと思うんですね。

ぼくは2007年から2016年までの9年間、3つの会社に所属していたのですが、会社にいるときはダメでした。

愚痴っていても何も変わらないのに、「業界がこうだから」「会社がこうだから」「同僚がこうだから」と心の中で意味のない問答を繰り返していました。

そんな自分が嫌いでした。

自分で言うのも何ですが、ぼくはけっこう真面目な方だと思うので、自分に非を向けることの方が多かったのですが、外部を意識することも少なからずあったのです。

要は、会社員であることに甘えていたのだと思います。

会社員であれば極論、仕事をしなくても収入は得られるので、そうそうすぐに経済的な危機を迎えることはありません。

一方のフリーランス、特にフリーライターであれば長期契約よりも原稿1本ごとでの仕事が圧倒的に多く、ぼくであれば独立以来、「2カ月先の収入はわからない」という状況が続いています。

自分が変化するかしないか、成長するかしないかが経済的な死活問題になりやすいので、「人や環境のせいにする」というムダなことをする必要がなくなるわけですね。

これは精神の断捨離といいますか、ぼくにはすごく気持ちのいいことで、自分をより好きになれるきっかけにもなりました。

何らかのネガティブな結果の原因を外部に求めても、外部は自分で変えることはできないので、そこで思考は終わり、発展しません。

しかし、全てを自分のせいにできれば、「(自分の)あれは良くないんじゃないか」「これをこうするのはどうか」「今度はこんなことにも挑戦してみよう」といったようにいろんなアイデアが浮かぶので面白いですよ。

生活をデザインできる

自分で選べるのは仕事だけではなく、生活全般にも当てはまります。

  • 起きる時間、働く時間、休む時間、寝る時間
  • 着る服
  • 働く場所

こういったものをフリーランスまたは私的な個人としての自分に合わせてアレンジできます。生活をデザインできるわけです。

中でも

  • 満員電車に乗らなくていい
  • スーツを着なくていい

この2つはぼくにとっては大きなメリットでした。

ぼくは医師や歯科医師を取材しているので、取材するタイミングは医療機関の昼の休診時か診療後の夜です。

電車に乗るにしても通勤ラッシュを避けられることが多いので、割とゆったりとした気持ちで移動できるわけですが、まれに朝早くに取材が設定されて満員電車に乗らないといけないときはもう、地獄。

体が窮屈で息がしづらく、スマホさえ見られず何もできないこともあります。

そして、沈んだ面持ちでいつもこう思うのです。

この1時間で何ができたか…

「満員電車に乗るのは人生の損失」だとぼくは考えているので、それをしなくていいのはフリーランスの長所です。

それと、スーツを着なくて済むのもいいですね。

人によっては「着る服が決まっていた方が楽」と考えるかもしれませんが、私服でもぼくは着る服を3パータンに固定しているので考える必要がありません。

スーツ特有の体が締め付けられている感覚がぼくは好きじゃなく、そもそも何を着るかを強制されるのが好きじゃないので、フリーランスは快適です。

休憩を自由に取れて生産性アップ

休憩の取り方が自由なのもいいですね。

ぼくは1時間半前後で集中が切れてくるので、それくらい仕事したら15~20分ほど休み、また同じくらい仕事してまた同じくらい休憩して、を繰り返しています。

休憩するときはソファに寝っ転がって本を読んだり、目を閉じてぼんやりしたり。ユーチューブを見たり、散歩したり、筋トレしたり。

今はリラックスできる休憩スペースを備え、「基本的にどんなふうに休んでもOK」という会社が増えているとは思いますが、まだまだ少数でしょう。

人目を気にせず本当にリラックスして休憩を取れるのは、フリーランスのメリットであり、これによって仕事の生産性が上がります。心身の健康にもいいのではないでしょうか。

毎日働き、毎日休む

ぼくはこれをフリーランスのテーマの一つに掲げていて、小まめに休憩を取りつつ、夜は仕事をしないようにしています。

そして毎日、仕事以外の自分の好きなことをするようにしています。

本やマンガを読んだり、お酒を飲みながら映画を見たり。

こうした生活を心がけているおかげか、独立以来、ほとんど毎日働き続けているものの会社員時代よりも体調は大幅に良く、一貫して不調を感じることもなく、健やかに生きられています

ちなみに、ぼくが1年の中で1日フルで休んだ日数は下の通りです。

独立1年目…4日
2年目…12日
3年目…6日
4年目…7日

会社員時代のぼくだったら目を見開くのではないかと思うのですが、先述したテーマや決まり事を守り続けている結果、働き続けてもそれほど苦ではありません。

また一方、参加したくない会議や飲み会など自分にとっては無駄だと思うことをなくせたので、自分の趣味に充てられる時間が増え、現在は年間100冊ほどのペースで小説を読み、年間160本くらいのペースで映画を見ることができています

死をより意識できる

これもまた硬質に響くかもしれませんが、ぼくにとっては大事なことです。

いつ死ぬかわからない

独立以来、ぼくはこの感覚を持ち続けていて、死ぬことを考えない日はほとんどなかったように思います。

会社員時代はほぼ考えなかったことですが、なぜ自分の感覚がこんなにも変わったのか。

それは、

  • フリーランスが不安定なこと
  • 医療を取材していること

この2つが関係しているのではないでしょうか。

フリーランスは安定性に欠くので、「経済的にいつ死ぬかわからない」と思うようになり(日本には生活保護制度があるので現実にそうはなりませんが)、また、取材する医師から若くしてがんなどで亡くなった患者たちのことを聞くにつれて、身体的な死を想像することが増えた、とこんな流れかもしれません。

人間いつ死ぬかわからない、明日死ぬかもしれない

これは真実ですよね。

事故や事件に巻き込まれる。「その日」でなくても、進行がんを抱えていることが発覚し、数年以内で死ぬ。

当たり前だけれども日々の雑事に忙殺されて考えなかったことが、会社を辞めて個人として生きるようになり、孤独感が強まったことでぶわっと自分の内面に浮き上がってきたのではないでしょうか。

ただ、これはぼくにとっては大きなプラスでした。

死を考えるようになったことで、「きょうを楽しんで生きること」に強く自分の意識を向けるようになったからです。

ぼくの現在の人生のテーマは

文章で読者に貢献する可能性をつくり続ける

ことなので、まず、書かないと可能性はゼロです。でも、書けば可能性はゼロではなくなります。

1本でも多く書けば、自分に向いていると思っていることで誰かの役に立てる機会が少しは増えるかもしれません。

こう信じているからこそ、ほぼ毎日、企業が運営する媒体やブログ、SNSに書き続けているんですね。

まとめ

  • 全てを自分のせいにできる
  • 生活をデザインできる
  • 死をより意識できる

これらを幹に、本文中に挙げたさまざまなメリットが内包・派生したことで、ぼくの場合はフリーランスになって人生の幸福度が劇的に上がりました。

長所と短所は表裏一体なので、自分の好きなように仕事を選べる分だけプレッシャーが大きいとか、いつ休んでもいい分ダラダラしやすいとかネガティブに思えることもたくさんありますが、当然、短所の裏返しは長所なので、ぼくは何かを「短所のみ」と捉えたことはありません。

今のところ、フリーランスになったことを後悔したことは一度もありません。

なって本当に良かったと思います。

もし、何か嫌な気持ちが生まれたときはまた書きますね。

フリーライターの庄部(@freemediwriter)でした。

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